心臓リハビリについて
心臓リハビリについて
心臓リハビリテーションは、心臓に疾患を抱えた患者様が、快適な家庭生活や社会生活にスムーズに復帰していただいたり、体力を維持して長生きしていただくための総合的プログラムです。体力や自信の回復、再発の防止をめざして、それぞれの状況に応じた運動療法とともに、禁煙を含む食生活の改善を図り、病気に対する正しい知識を身につけていただきます。
心臓リハビリテーションのエビデンスは日々増加しており、2023年にも心不全患者様において心臓リハビリテーションが心不全患者様の再入院の抑制や健康関連のQOLの改善に有用であったというメタ解析(比較的エビデンスレベルの高い論文)が出ています(Exercise-based cardiac rehabilitation for adults with heart failure-2023 Cochrane systematic review and meta-analysis Eur J Heart Fail 2023参照)。
しかし、本邦の現状として心臓リハビリテーションの実施施設が少ないことや診察において運動療法の案内が不十分であり、心臓リハビリテーションの参加率が低いという課題があります。
当院では吹田市や北摂地域の心臓疾患の患者様に通いやすく、親しみやすく、質の高い心臓リハビリテーションを提供することを目指して取り組んでいます。特に下記のタイミングが心臓リハビリテーションを考えるべきタイミングです。
心不全、心筋梗塞、狭心症、心臓手術後などは心臓の働きが低下しています。入院加療の安静生活によって筋肉や神経の調節機構など、身体全体の機能も低下しています。退院後すぐに元の生活や活動はできません。また「どのくらい活動しても大丈夫なのか?」といった疑問や、動くことへの不安を持つ方もいらっしゃいます。このような場面で役立つのが心臓リハビリテーションです。
運動療法は、循環器疾患を有する患者様の活動量を上げ、生活の質を改善するだけでなく、疾患自体の長期的な治療成績の向上も期待できます。さらに高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などが原因となる動脈硬化性疾患の予防にも大きな意味があります。
運動療法自体に関心のある方も、お気軽にお問合せください。
心臓リハビリテーションでは年齢や患者様の持っている心臓疾患、身体機能や運動機能に基づいた患者様お一人お一人の運動プログラムを作成します。
運動プログラムの作成のために患者様に丁寧なヒアリングを行い、現状の生活で困っていることや目標などを確認します。
身体機能については各種の筋力の評価や体組成分析による各部位の筋肉量の評価を行います。
運動機能の評価については心肺運動負荷試験(CPX)検査を行います。



運動中の呼吸、循環、筋肉の機能を総合的に評価する検査です。
心臓リハビリテーションの学会においては、心臓リハビリを行う際にはCPXのデータに基づいて運動プログラムの作成を行うことが推奨されています。
運動耐容能の評価
心臓リハビリの保険適用となっている疾患は以下の7つです。
保険適用期間は心臓リハビリ開始後、150日と決められています。

多くの患者様においてはご自身で運動することは体にとってプラスばかりです。しかし、循環器(心臓)にご病気をお持ちの場合には逆に心臓にとって負担になる場合があります。
心臓リハビリテーションではCPXのデータをもとに運動の計画を立案し、運動中にも心電図モニターで観察を行って心臓の負担の有無を確認しながら運動を行うことで心臓にとって薬になる強度で運動を行うことが可能です。
安静中には見えない心臓の不調のサインが運動を通して早期に発見できることも少なくありません。心臓疾患をお持ちの場合には、体調の変化を早期に発見し、早期に対処することが重要です。
心臓リハビリテーションでは医師、看護師が運動中の患者様を観察し、体調の変化を早期に発見できる場合があります。
心臓リハビリテーションでは運動療法だけではなく、心臓疾患に関する指導、栄養指導、生活相談、服薬指導、禁煙指導、精神的なケアなど包括的な管理を行います。
専門的なスタッフに相談しやすい環境も心臓リハビリテーションの付加価値だと思っています。
