インフルエンザウイルス
インフルエンザウイルス
インフルエンザは感染力がとても強い感染症です。季節性のインフルエンザは流行性があり12月から3月が流行シーズンです。
インフルエンザはウイルスの一種であり、主には感染した人のくしゃみや咳などによって飛び散った、ウイルスを含む粒子(飛沫)を鼻や口から吸い込むことで感染します(飛沫感染)。感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は1~5日とされています。
・38度以上の発熱
・頭痛
・結膜の充血の他
・全身の筋肉痛や関節痛
・悪寒や倦怠感
・咳や痰が絡む、ひどくなると息苦しさ
・食欲不振
抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすく、肺炎や気管支炎、乳幼児では中耳炎や熱性けいれん、脳症などの合併症を起こすこともあります。もともと呼吸器や心臓の病気、糖尿病、腎臓病、免疫不全などの病気を持つ人も合併症を起こしやすくなり、場合によっては死亡に至ることもあります。
当院ではインフルエンザの疑いのある患者様には抗原検査を実施します。抗原検査とはスワブという細長い綿棒で鼻の粘膜を採取し、15分で結果がでます。 発熱やのどの痛みなどの症状が出現してから2日以降がウイルスが多いとされているため当日では偽陰性になることもあります。 当院ではインフルエンザ単体の検査も可能ですが、コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時検査が可能でありそちらをお勧めさせていただいています。
ウイルスには治療薬がないものがほとんどですが、インフルエンザウイルスに関しては例外的に治療薬があるウイルス感染症の一つです。タミフルやゾフルーザなどの治療薬を用いて治療を行います。治療薬と並行して、症状に対しての対症療法も行っていきます。患者様の症状を聞いて必要なお薬を処方します。
感染リスクの観点から発症後5日間、かつ解熱後2日間の両方を満たすまでは外出を控えることが推奨されています。
手洗い、うがい、マスク着用と咳エチケットが感染対策の基本です。また、室内の換気も有効であるとされています。
インフルエンザが流行する前にワクチン接種をすることも予防の一つであり完全に感染を予防することはできませんが、感染しても重症化のリスクを減らすことができます。
インフルエンザワクチンを接種して2週間後から効果を発揮し、1カ月くらいをピークに徐々に効果は減少していきますが、約半年まで十分有用性が持続すると言われています。