2次性高血圧|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

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2次性高血圧

2次性高血圧|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

2次性高血圧とは

 

原因を特定できない高血圧本態性高血圧とよび、高血圧症全体の9割とされています。本態性高血圧は、複数の因子が関与する多因子疾患でこれといった原因が特定できません。

 一方、原因を特定できる高血圧二次性高血圧とよび、
  1. 腎実質性
  2. 腎血管性
  3. 内分泌性
  4. 血管性
  5. 脳・中枢神経性(脳幹部血管圧迫)
  6. 薬剤誘発性

などに分類されます。

 

 

  

 代表的な2次性高血圧

 腎実質性高血圧

腎炎のような腎実質障害(※尿を作る機能を担っている部分の障害)により高血圧をきたす状態である。原因は完全に明らかになっていないが、腎実質の障害に伴う多因子が関与するとされている。

検査としては尿検査や血液検査にて腎臓の機能の障害の有無を確認します。超音波検査やCT検査で腎臓の評価を行います。場合によっては腎生検を行って腎実質の障害をきたす原因についての検査を行います。

腎臓の原因に対する治療を行うとともに必要であれば本態性高血圧と同様に栄養指導(塩分制限)や薬物療法を行います。

減塩を勧める人のイラスト

 腎血管性高血圧

腎臓への血流の供給源である腎動脈が狭くなり、腎臓への血流が低下することで起こる高血圧症です。

腎臓への血流が少なくなるとレニンという物質が過剰に分泌されます。レニンには血圧を上げる作用があり、高血圧症を起こします。

腎血管性高血圧症の主な原因は動脈硬化大動脈炎などです。

多くは血圧の上昇以外無症状ですが、高血圧症が長期に続くと、心臓や腎臓などの機能低下につながり、心不全腎不全の症状が出現します。

検査としては血液検査でレニンの数値を確認し、腹部超音波検査で腎動脈の狭窄の有無の評価を行います。

本態性高血圧と同様に栄養指導(塩分制限)や薬物療法を行うことに加えて、必要に応じてカテーテルで血管の中を広げる治療を行うことがあります。

食事をしている女性のイラスト

 原発性アルドステロン症

アルドステロンというホルモンの異常により高血圧が引き起こされる病気です。高血圧の5-10%を占めるとされていますが、きちんと診断をされていないケースも多く実際にはもっと多い可能性があると考えられています。

アルドステロンは副腎という臓器から分泌されるホルモンで、ナトリウムとカリウムという電解質のバランスを調整しています。

原発性アルドステロン症はアルドステロンが過剰に分泌されるためにナトリウムが身体の中に増えて高血圧をきたします。原発性アルドステロン症による高血圧は一般的な高血圧に比べて治療が難しいとされています。また、高血圧以外ではカリウムという物質が減ることによって手足のしびれなどの症状が現れることもあります。

手のしびれ・ふるえのイラスト

検査としては血液検査でカリウムやアルドステロンの数値を確認したり、CT検査で副腎の異常等がないかを確認します。アルドステロンに拮抗するお薬を使用したり、手術でホルモンの分泌源を除去する治療を行います。

 

 クッシング症候群

副腎皮質ステロイドホルモンの1つであるコルチゾールというホルモンが過剰分泌される病気です。本邦では年に100例程度発症するまれなご病気であり、女性に多いご病気です。

コルチゾールは下垂体から出てくる副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)というホルモンによって分泌が促進されます。ACTHは、さらに上位の脳にある視床下部から分泌されるコルチコトロピン放出ホルモン(CRH)というホルモンの調節を受けています。この視床下部CRH-下垂体ACTH-副腎コルチゾール系の中で、結果的に副腎のコルチゾールが過剰に産生・分泌され特徴的な症状を示す状態をクッシング症候群といいます。

症状は満月様顔貌や中心性肥満などがメインですが高血圧の原因となる場合もあります。

血液検査でホルモンの分泌を確認したり、CTで副腎腫瘍の有無を確認します。場合によっては下垂体腺腫という脳の腫瘍が原因になる場合があるので頭部MRIを考慮します。

MRIに関しては他院にご紹介をさせていただいております。副腎に拮抗するお薬を使用し、腫瘍が原因の場合には手術を行います。

MRI・CTスキャンのイラスト(健康診断)

 

 褐色細胞腫

人体はカテコラミンという交感神経を刺激するホルモンによって血圧などの機能の調整を行っております。腎臓の上には副腎という臓器があり、ここからカテコラミンを分泌しています。ここに腫瘍を形成するとカテコラミンの分泌が過剰になり高血圧・頭痛・動悸・発汗・便秘などの症状をきたします

日本に約3000人の患者がいるとされており、約10%程度は悪性の腫瘍であると報告されています。

検査としては血液検査や尿検査を行って血漿遊離メタネフリンまたは尿中メタネフリンを測定します。カテコラミンの分泌過剰が疑われる場合にはCTMRIを行い腫瘍の可能性を除外します。場合によって悪性腫瘍の可能性を除外できない場合にはPET検査を行う場合もあります。

 

 甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症

甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にあり、人間が生きていくうえで重要な甲状腺ホルモンを分泌しています。 甲状腺ホルモンは、新陳代謝を調節し、血圧・脈拍数や体温、自律神経などの働きを調節し、エネルギーの消費を一定に保つ役割を担っています。人体を自動車にたとえた場合のアクセルの働きと表現されることもあります。

この甲状腺の働きに異常が生じ、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になったり低下したりすることによって体の調節機能がうまくいかなくなり、血圧の上昇をきたす場合があります。

検査としては血液検査で甲状腺ホルモンを確認し、甲状腺エコー検査で甲状腺の状態を観察します。治療としてはお薬での治療や場合によっては手術が必要になる場合があります。

 

 最後に

 主なものをご紹介させていただきましたが、比較的若年で高血圧を発症している場合には単に高血圧としての治療だけでなく原因に目を向けて検査を行うことが重要です。

 当院では各種検査設備を配備しており、きちんと患者様の高血圧の原因を検査し、診断に基づいた治療のご提案を心がけています。他院ですでに治療が始まっているような患者様でも気軽にご相談くださいね。

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