慢性腎不全|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

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慢性腎不全

慢性腎不全|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

慢性腎不全とは

 腎臓には以下のような様々な機能があります。

  • (1) 老廃物の除去機能
    血液をろ過して老廃物を除去して体内の環境を快適に維持する作用があります。

 

  • (2) 水分・電解質の調節機能
    排出する水分の量や電解質という成分を細やかに調節して体内の水分の量や電解質のバランスを一定に保つ作用があります

 

  • (3) ホルモン分泌機能
    腎臓には血液を作るエリスロポエチンというホルモンや血圧を調節するレニンというホルモンを分泌する作用があります。

 

  • (4) ビタミンDの活性化機能
    食事で摂取したり日光をあびることで皮膚で作られるビタミンDは腎臓で活性化されて活性化ビタミンDとなり、腸から血液にカルシウムを吸収することを補助します。

 

腎不全はこの中でも特に老廃物の除去機能が低下し、血液中に老廃物が残存している状態です。
長い時間をかけて徐々に腎臓の機能の低下をきたすものを慢性腎不全と呼んでいます。

 

 原因

  糖尿病、慢性糸球体腎炎、腎硬化症、多発性嚢胞腎、慢性腎盂腎炎、などが原因となって腎臓の機能の悪化をきたすと考えられています。

  • 糖尿病
    血糖値が高い状態が持続すると腎臓内の血圧が上がり腎臓の障害を起こしてしまうと考えられています。糖尿病による腎臓の障害を糖尿病腎症といいます。この糖尿病性腎症は透析の原因の4割近くを占め、最大の原因となっています。

  • 慢性糸球体腎炎
    腎臓のろ過機能に重要な働きを有している糸球体という部分に慢性の炎症をきたし、腎臓の機能の低下を引き起こします。
    膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、溶連菌感染後急性糸球体腎炎、微小変化型ネフローゼ症候群など様々なタイプに分かれます。 

  • 腎硬化症
    高血圧が原因で腎臓の血管に動脈硬化を起こし、腎臓の障害を引き起こすご病気です。

 

 症状

 初期は無症状で進行しますが、悪化が進みますと

  •  ・ 浮腫(むくみ)
  •  ・ 体重の増加
  •  ・ 血圧の上昇
  •  ・ 息苦しさ
  •  ・ 尿毒症症状(思考力の低下、怒りっぽい、不眠、頭痛、全身のだるさ、食欲の低下、吐き気)

など様々な症状が出現します。

 また、電解質であるカリウムが尿から排出されにくくなり、血液中にたまるようになる(高カリウム血症)と手足の唇のしびれをきたしたり、心臓の脈が乱れて心臓が停止する危険もあります。またホルモンの分泌が低下することによって貧血(腎性貧血)が進むこともあり、息が切れたり動悸が出現することもあります。

 

 検査

 初期の腎不全は症状がないこともありますので検査が重要となっております。

血液検査で老廃物である血清クレアチニンや尿素窒素などの数値を確認します。またカリウムなどの電解質の異常がないか調べます。
初期の腎不全では尿にたんぱく質が漏れますので尿中のたんぱく質を調べる検査も腎不全の早期発見において重要です。
また腎不全の原因を調べる際に腹部超音波検査やCT検査などを行う場合もあります。

 こういった検査で特定が困難な場合に腎生検といって腎臓に針を刺して腎臓の組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査を行う検査を考慮することもありますが、当院では対応しておりませんのでその場合には対応可能な病院をご紹介させていただいております。

 

 治療

 慢性腎不全の治療は腎機能のさらなる低下を防ぐことが治療の目的となります。
腎臓を保護するお薬での治療や、塩分やたんぱく質などを制限する食事療法を行います。
また、腎臓の機能が低下していることによりむくみなど水分の貯留傾向がみられる場合には利尿薬という水分の尿からの排出をうながすお薬を使います。

 高血圧や貧血があるとさらなる腎臓機能の悪化につながりやすいのでそういった治療をしっかりと行うことも重要です。

 腎臓の機能の悪化が進み、お薬での調整が困難な場合には人工透析や腎移植などの治療を考える必要があり、その場合には対応可能な病院をご紹介させていただいております。

 

 予防

 腎不全を予防するためにはバランス良いお食事、野菜の摂取、塩分や脂肪分の取りすぎに注意していただき、適度な運動、十分な睡眠、禁煙、過度な飲酒を避けるなどの生活習慣が重要です。

 

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