発作性上室性頻拍|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

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発作性上室性頻拍

発作性上室性頻拍|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

発作性上室性頻拍とは

 いくつかのタイプがありますが、いずれにも共通することとしては心拍数が急に増加し、戻る時にも急に元に戻ります。心拍数120~150回以上になることが多く、場合によって心拍数200以上になる場合もあります。

 基本的には心臓に他の疾患がなければ急変や命にかかわることは比較的少ないですが、心臓に隠れた疾患がある場合には命にかかわる場合もあります。また、強い動悸症状を引き起こし、救急搬送を要することもあります。

発作性上室性頻拍の症状

  • 動悸
  • 心臓がどどどどっと鼓動する
  • 息苦しさ
  • 胸の違和感・不快感
  • 息切れ
  • めまい、失神

発作性上室性頻拍の検査

  • 心電図の検査が最も重要です。発作の最中であれば速やかに心電図検査を行います。
  • 心臓に隠れた病気がないか血液検査や心臓の超音波検査を行います。
  • 病院では動悸症状が落ち着いている場合には長時間心電図検査を行って動悸時の波形を確認し診断を行います。当院では患者様の発作の頻度に合わせて、24時間、5日間、10日間の心電図検査を使い分けてご提案しております。

発作性上室性頻拍の種類

(1)房室リエントリー性頻拍(WPW症候群)

心臓には電気回路があり、その電気信号の指令を受けて心臓が動くようになっております。しかし、1000人に1人の割合いで生まれつき電気回路の迂回路をもっている患者様がおり、その中でKent(ケント)束とよばれる迂回路をもっている病気をWPW症候群といいます。電気回路が正常回路と迂回路を介して周遊するようになり頻脈発作を引き起こします。

(2)房室結節リエントリー性頻拍

心臓の房室結節に別の伝導路(副伝導路)を形成している場合があり、正常回路と副伝導路の間で迂回路を形成して頻脈を引き起こします。

(3)心房頻拍

心房の部分で異常な電気回路を形成し、引き起こされる頻脈です。

発作性上室性頻拍の治療

現在進行形で発作性上室性頻拍の状態の場合、血行動態が維持されている場合には点滴での治療を行います。一方で血圧が低いなど血行動態が不安定な場合には電気的除細動(電気ショック)を行う場合もあります。

発作性上室性頻拍の予防

カテーテル治療(カテーテルアブレーション)の発展により90%以上で根治が得られるようになっており、第一選択はカテーテルアブレーションになっております。当院ではカテーテル治療はできませんのでその場合には連携病院にご紹介をさせて頂きます。
カテーテル治療に消極的な場合にはお薬での予防を行います。主にはβ遮断薬と呼ばれるお薬やワソランと呼ばれるお薬を使います。発作の頻度が少ない場合や症状が軽微な場合には発作時の頓服薬で経過を見る場合もあります。

患者様によっては、体位変換や運動時、あるいは横になるなど発作のきっかけがある場合があります。そのような場合は、誘発動作や急激な動作をなるべく避けるといったことで、予防できる場合があります。
発作時にも、患者様によっては、息こらえや、冷たい水で顔を洗ったり、冷たい水を飲んだりすると発作を自分でうまく止められることがあります。そういう方法があればまずはそれを試して、それでもうまく止まらない場合に受診するのもいいかもしれません。

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