脳卒中|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

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脳卒中

脳卒中|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

脳卒中とは

 脳卒中とは、人間の身体の動きを中枢で統括している「脳」の血管が詰まったり、破れたりすることで急に脳の一部の働きが悪くなり、それによって急に身体の働きが悪くなる病気です。

 2021年の厚生労働省の人口動態統計によれば、脳卒中(脳血管疾患)は日本人の死因の第4位です(1位:がん、2位:心疾患、3位:老衰)。
 また、寝たきりになる原因の第1位の病気です。寝たきりの原因は他にも認知症、衰弱、骨折・転倒が上位ですが、脳卒中はこれらの大きな原因でもあります。

 

 脳卒中には、血管が詰まる『脳梗塞』、血管が破れる『脳出血』と『くも膜下出血』の3つが含まれます。また、脳梗塞が起きかかったものの症状が短時間で消失してしまう『一過性脳虚血発作』という病気もあります。

 これらの病気は半身麻痺、言葉の障害、意識障害など共通した症状がでますが、機序(メカニズム)が違うため治療方法や病気の経過が違ってきます。

  • ▶︎脳梗塞
    脳卒中の過半数を占める病気です。脳の血管が詰まることで酸素と栄養が十分に行き渡らなくなると脳細胞の動きが悪くなり半身麻痺などの症状がでます。数時間経つと脳細胞は死んでしまい、一度死んだ脳細胞は生き返る事がありません。

    ※脳梗塞の種類

    1. 脳血栓
      動脈硬化などで血小板が固まっていき血栓ができる
    2. 脳塞栓
      心臓にできた血栓が脳に飛んで血管を塞ぐ。心房細動などの不整脈が原因となる場合もあります。 
  • ▶︎脳出血
    脳の血管が破れて出血してしまう病気です。
    脳出血は脳梗塞よりも後遺症が残ることが多く、死亡率も脳梗塞より高いといわれています。
    ミシン糸くらい細い脳血管がやぶれることで出血し脳実質が破壊されて神経細胞が死んでしまいます。

  • ▶︎くも膜下出血
    脳血管の枝分かれした部分に血流負荷がかかることで血管の壁が薄くなり出来るコブを脳動脈瘤といいます。このコブが破れてしまいクモ膜下腔に出血してしまう病気です。くも膜は脳の表面を覆う薄い膜でそこに出血すると突然の頭痛や意識障害が出現します。
  • ▶︎一過性脳虚血発作
    脳の血管が詰まることで脳細胞が障害される点は脳梗塞と同じですが、小さな血栓が脳血管に一時的に詰まるものの血栓がすぐに溶けることで症状が消えるのが特徴です。
    通常5~15分程度、遅くても24時間以内に症状が消失します。一過性脳虚血発作は脳梗塞の前触れ発作と考えられており治療を行わずに放置するとのちに大きな脳梗塞を引き起こす可能性が高いとされています。
    3ヶ月以内に10~20%が脳梗塞を発症しその半数が48時間以内に発症すると言われています。

 

 症状

 典型的な症状は、片方の手足が動かなくなったりしびれる顔の半分が動かなくなったりしびれる呂律が回らずうまく言葉が出てこないといった「手足」「顔」「言葉」の症状です。これらの症状を認めた時はすぐに119番に電話して救急車を呼んでください

 脳の障害は脳卒中の発症後、時間が経つほどに大きくなります。障害がおおきくなると後遺症も重度となり命の危険も高まります。

  • ・突然意識を失って倒れる
  • ・激しい頭痛
  • ・吐き気
  • ・めまい
  • ・手足がしびれる、動かない
  • ・足がもつれる、バランスがとれない
  • ・物が二重に見える、見えにくい
  • ・言葉が出ない、話せない
  • ・食べ物や飲み物が呑み込めない

以上のような症状があれば迷わず受診しましょう。

 

 原因

 原因として一般的に高血圧・糖尿病・高脂血症といった生活習慣病のほかに、喫煙や肥満・食生活・アルコールの過剰摂取・運動不足・ストレスといった生活習慣が続くと知らぬ間に心臓や全身の血管が痛んでいくことで最終的に脳の血管がやられてしまいます。

 特に高血圧は脳出血の最大危険因子といわれるほどに重要で、高血圧を完全に予防することができれば日本人の脳卒中は今よりも約半分に減るといわれています。

 

 検査

 基本的に自覚症状や感覚障害の確認といった問診をし、頭部CT検査にて診断を行います。CTでは脳出血・クモ膜下出血などの病気を発見することができます。

 また、脳梗塞・脳動脈瘤・脳腫瘍などの疾患を詳しく調べるには頭部MRI撮影が必要であり、当院では対応できませんので連携している近くの病因に紹介させていただきます。

 

 治療

 急性の脳梗塞は、発症してから4.5時間以内の患者様に使用できる遺伝子組み換え組織型プラスミノーゲン活性化物質(t-PA)治療があります。また、カテーテルにて血管の詰まりを取る血栓回収療法もあり、どちらの治療も早期治療によって後遺症を最低限に抑えることができます。

 急性期を脱している場合には病態に応じて抗血小板薬や抗凝固薬を使用し、背景にある動脈硬化や不整脈の治療を行います。

 

 予防

 脳卒中は脳梗塞・脳出血・くも膜下出血といった突然起こって重大な結果になることが多いご病気です。そのため、日々の予防がとても重要になってきます。自覚症状のないままに進行していくご病気のため、まずは脳血管障害のもととなる高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病がないかを検査し、早期治療することが大切です。

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