糖尿病|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

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糖尿病

糖尿病|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

糖尿病とは

血糖とインスリン

私たちが食事をとると栄養は腸から吸収され糖として血液に吸収されます。血液の中の糖分を血糖といいます。血糖は血液に乗って全身に送られ各臓器に届けられます。しかし、この形では臓器の細胞の中に取り込むことはできず、ここでインスリンというホルモンが機能します。インスリンによって糖分を血液の中から細胞の中に届けることができ、細胞でエネルギーとして利用することができます

 

糖尿病の病態

糖尿病はインスリンの機能が低下することで血糖の細胞内への移行ができなくなり、血液中の糖分が活用できず血糖が高値になってしまう病気です。

糖尿病の症状

  • 喉が渇く、水をよく飲む(口渇・多飲)
  • 尿の回数が増える(頻尿)
  • 体重が減る(体重減少)
  • 疲れやすくなる(易疲労感)

などがあり、さらに高血糖が続くと昏睡(意識障害)に至ることもあります。詳細は「糖尿病の症状」で解説をさせていただきます。

糖尿病を放置すると・・

血糖値の高値が持続すると様々な合併症をきたすリスクがあります。特に重要な合併症は目の合併症(網膜症)、神経の合併症(神経障害)、腎臓の合併症(腎症)の3つです。その他にも狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・足壊疽などの合併症が起こるとされています。ここでは重要なポイントを解説し、詳細は「糖尿病と合併症」で解説します。

網膜症

糖尿病にかかっている期間が長かったり、コントロールが不十分な患者様では目の血管の出血や網膜剥離、網膜の変性をきたして場合によっては失明に至るリスクもあります。

*眼の病気のおはなし* | 《公式HP》新潟 ふじい眼科のホームページへようこそ

神経障害

新規に糖尿病と診断された患者様の10-15%程度が神経障害を有していると報告されています。また、前糖尿病でも10-30%の患者様が神経障害を有している可能性があるとされています。糖尿病に罹患する期間が長かったり、コントロールが不十分な患者様に起こりやすいとされており、神経障害を起こすと、感覚が低下して足の潰瘍や壊疽を起こす可能性があり、場合によっては下肢の切断を要するケースもあります。

こむら返り・足がつったイラスト

腎症

糖尿病患者様の20-40%に腎炎を合併するとされており、日本国内の透析患者様の原因として最も多いのが糖尿病腎症です。糖尿病の期間が長ければ長いほど腎症を合併しやすいとされており、厳格に血糖値を管理することでリスクを低減できるとされています。

不健康な腎臓のキャラクター

糖尿病の診断

糖尿病の診断には空腹時血糖とHbA1cを用いるケースが多いです。以下に米国糖尿病学会による診断基準をお示しします。

健康診断、血糖値が気になる

空腹時血糖

安価で検査が容易ですが、8時間の絶食が必要であるという欠点があります。

空腹時血糖
正常 100mg/dl 未満
前糖尿病 100mg/dl 以上

125mg/dl 未満
糖尿病 125mg/dl 以上
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)

世界的に標準化されている検査であり、絶食が不要であるという利点があります。

HbA1c
正常 5.7% 未満
前糖尿病 5.7% 以上

6.4% 未満
糖尿病 6.5% 以上

糖尿病の診断に関する詳細は「糖尿病の分類と診断」で解説させていただきます。

糖尿病治療の指標

基本的にはHbA1cの数値で7%以下を目指して治療を行います。これは7%以下に管理することで血管関連の合併症のリスクを低減することが明らかになっているからです。一方で認知機能が落ちている患者様や食事摂取が安定しにくい80歳以上のご高齢の患者様では治療による低血糖のリスクが高いとされており、患者様の状態に合わせた目標値を設定することが大事です。

糖尿病の治療

生活習慣の改善

糖尿病の治療の第一歩は生活習慣の是正です。これにより、服薬を回避したり服薬量を最小限にすることができます。

減量

体重の10%程度を目標にします。詳細は「糖尿病と減量」で解説します。

食事の改善

カロリーの制限やバランスのいい食事を心がけていただき、野菜中心の食生活を心がけます。お菓子や炭酸飲料は避けるようにしましょう。

詳細は「糖尿病と食事」で解説します。

運動

少なくとも週に150分以上の運動を目標にします。運動療法の詳細は「糖尿病と運動療法」で解説します。

飲み薬(経口血糖降下薬)

糖尿病の飲み薬にはいくつかの種類があります。それぞれのお薬に関して簡単にご紹介します。

薬を飲んでいる人のイラスト

ビグアナイド

血管関連の合併症のリスクを低減してくれることが明らかになっています。低血糖のリスクが低く使いやすいお薬ですが、急性疾患のある患者や手術や造影剤を使用する手技を受ける患者様では控える必要があります。糖尿病で最初に始めるお薬としてしばしば使われるお薬です。

SU薬

インスリンの分泌を促すことで血糖値を下げるお薬です。細かい血管関連の合併症を低減する効果が報告されていますが低血糖に注意が必要なお薬です。

DPP-4阻害薬

インスリンの分泌の増加につながるGLP-1という物質の作用を増強し、血糖値を下げるお薬です。低血糖になりにくく使いやすいお薬です。

SGLT-2阻害薬

尿への糖の排出を促進するお薬です。低血糖にはなりにくいお薬ですが、尿の中に細菌の栄養分である糖がおおくなりますので、特に女性で尿路の感染に注意が必要です。心臓関連の合併症や死亡率を下げてくれますので、心不全の治療薬としても用いられています。

α-グルコシダーゼ阻害薬

腸管内の炭水化物の吸収を遅らせて減らすことによって食後の血糖値の変動をおさえるお薬です。

GLP-1受容体作動薬

インスリンの分泌を促進するとともに胃からの食事排泄を遅らせて満腹感を高めるお薬です。体重減少効果があり、ダイエットにも用いられることのあるお薬ですが、吐き気や嘔吐など副作用もありますので注意が必要です。

インスリン

飲み薬でも十分な治療が困難な場合にはインスリンでの治療を行います。作用時間に応じて超即効型、即効型、中間型、持効型、混合型などに分けられ、組み合わせて治療を行います。HbA1cの低下効果は強いですが、低血糖のリスクに注意が必要です。またインスリンを使用すると体重が2-4kg程度増加するといわれており、体重増加にも注意が必要です。

当院における糖尿病診療の特徴

病状の説明 診療を進めるにあたっては患者様のご理解が不可欠です。糖尿病の診断の根拠、放置した場合の心配なことなどを簡単な言葉でわかりやすく説明し、治療の必要性を患者様にご理解いただきます。
目標設定 目標とするHbA1c値を設定し、そのために必要な食事や運動の指導を行うとともに、必要であればお薬の必要性についてご説明をさせていただきます。
効果判定 HbA1c値を指標にしながら治療効果の判定を行います。当院では院内に血液検査機器がありますので当日に数値に基づいた病状の説明をすることが可能です。
合併症の管理 糖尿病では心筋梗塞や脳梗塞を合併するリスクが上昇します。院内にCTやエコー機器を配備しており、合併症の状況を定期的に確認することによって重篤な合併症に発展するリスクを軽減するように努めています。
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