心臓リハビリ室のご紹介～心臓リハビリ室ルームツアー～

当院では心臓や血管のご病気をお持ちの患者様が安心しておうちでの生活を送ることをサポートするため、心臓リハビリにも力を入れて積極的に取り組んでいます。
今日は当院の心臓リハビリ室の様子をご紹介したいと思います。

ロッカー・着替えスペース

靴を脱いで進んでいただくと、鍵付きのロッカースペース、カーテンで仕切って着替えることができる着替えスペースがあります。ここでお荷物を保管していただき、運動をする準備をしていただくことができるようになっています。

休憩スペース

運動の合間や終了後に休憩したり、リハビリ開始時に体調チェックを記載したりできるよう、机と椅子が設置してあります。スタッフと面談をしたり、患者様同士でお話されたりとゆったり過ごせるスペースとなっています。

体重計・体組成計

心臓や血管のご病気の方、特に心不全の方は体重推移が体調変化をとらえる大切な指標となるので、毎回リハビリ時には体重を測って推移を確認、むくみの有無やほかの症状と合わせて評価を行います。また、リハビリ開始時や一定の期間が経って再評価を行う際には体組成計で筋肉量や脂肪量、水分量等を測定し、体の組織のバランスはどうか、リハビリによってどこを改善すればよいのか、などを評価することができます。

有酸素運動(自転車エルゴメーター、トレッドミル)

心臓や血管のご病気の方には、ウォーキングやジョギング、自転車漕ぎやエアロビクスなどのように全身をリズミカルに動かす「有酸素運動」がすすめられています。当院では有酸素運動が実施できる機材として、自転車エルゴメーターとトレッドミルを設置しています。心電図モニターを装着して、専門のスタッフが脈拍の推移や不整脈の有無などを観察しながら運動していただくことで、安心して運動を行っていただけるようになっています。

筋力トレーニング

強い力を必要とする筋力トレーニングのような「無酸素運動」は、心臓に負担がかかって少症状を悪化させたり、危険な不整脈が出現したりする可能性があるため、心臓や血管のご病気をお持ちの方にはおすすめできません。しかし、適切な(軽い)強さでの筋力増強運動(レジスタンストレーニング)はそのようなご病気の方にも有用とされており、有酸素運動と組み合わせて行うことでより運動療法の効果を発揮することが明らかになっています。
当院ではその方の筋力や血圧推移などを適切に評価しながらトレーニングを行っていただけるよう、トレーニングマシンやゴムバンド(セラバンド)などを使用して、上肢、下肢のレジスタンストレーニングも積極的に実施しています。壁に鏡を設置することでトレーニング時の姿勢やバランスを意識しながら実施していただけるようになっています。

検査スペース(CPX：心肺運動負荷試験)

リハビリ室の一番奥に進むと、検査を行うスペースがあります。
運動中の心臓の動きや心電図を観察することで、一人一人の心肺機能やどれくらいの運動が適しているのか、どれくらいなら安全に運動ができるのかを調べたり、息切れの原因を調べたりすることができます。

救急カート・除細動器

運動療法中に胸の痛みやめまい、不整脈など不測の事態が起こってしまう可能性は０ではありません。そのような不測の事態にも適切に対処できるように、緊急時に必要なお薬や処置物品、除細動器を整備しています。