足のむくみの原因と治療|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

住所〒565-0873大阪府吹田市藤白台5丁目7番65号RYOー千里藤白台ビル202号
TEL,06-6835-8885
ヘッダー画像

医療コラム

足のむくみの原因と治療|いでハートクリニック【大阪府吹田市の循環器内科、内科】

足のむくみの原因と治療

足のむくみ(浮腫)は比較的頻度の高い症状の一つです。いろいろな原因が考えられますので、原因の特定を行ってそれに合わせた治療を行うことが重要です。

(1)両方の足のむくみ(浮腫)

両方の足のむくみに関しては全身性の原因を考えます。代表的なご病気をご紹介します。

 

心不全

心臓は腎臓と協力して摂取した水分を尿として排出する仕事を担っています。心臓の働きが不十分になると、うまく摂取した水分を排出できなくなり、体に貯留します。1日単位でははっきりしないこともありますが、徐々に水分の貯留がかさんでくると症状として現れてくるようになり、重力の関係で足に症状として出やすくなりむくみが出現します。心不全によってむくみが出ている場合には、調べてみると胸の空間にも水が溜まっていたり(胸水)、肺も水が溜まっている(肺水腫)場合があります。 心不全は悪化すると呼吸困難が出現したり命にかかわります。そういった理由で、むくみが出ているときには心不全がないかというのが重要な検査のポイントになります。 検査としては血液検査NT-ProBNPという心不全の数値を調べたり、心電図や心臓超音波検査で心臓の機能の検査を行います。またレントゲンで肺水腫や胸水の合併がないか検査を行います。 治療に関しては、利尿薬でむくみの改善を図ったり、心臓の保護のためのお薬を使用します。加えて運動も心不全治療において重要になってきますので心臓リハビリテーションを行って心不全の安定化を図ります。

 

腎不全

心不全の部分で述べている通り、腎臓も体で摂取した水分を排出するための重要な臓器ですので、機能の低下が起こると浮腫につながる可能性があります。また、腎臓から過度のたんぱく質の排出が起こることによってもむくみが出現しやすくなります。心不全と同様に胸水や肺水腫を合併する可能性があり、悪化すると呼吸困難が出現したり命にかかわりますので注意が必要です。 検査としては血液検査でクレアチニンという腎臓の数値を調べたり、尿検査でたんぱく質の過度の排出がないか確認を行います。また、心不全の合併がないか確認をするために心電図や心臓超音波検査で心臓の機能の検査を行い、レントゲンで肺水腫や胸水の合併がないか検査を行います。 治療に関しては、心臓と同様に利尿薬でむくみの改善を図ったり、腎臓の保護のためのお薬を使用します。

 

甲状腺機能障害

甲状腺の機能が障害を受けた場合にも両側の足のむくみが出現します。 甲状腺機能が亢進すると、体の糖分や脂質・タンパクが過剰に燃焼され、また下痢で消化機能も低下しますので体の栄養状態が悪化し、むくみが出現しやすくなります。また、鉄の消耗が激しくなることによってもむくみが起きやすくなります。甲状腺は心臓の機能にも影響を与えますので心不全と同様の病態が起こることによってもむくみの出現をきたします。 甲状腺機能が低下している場合にもムコ多糖類という物質が皮膚の下に貯留してそれが血管の中の水分を引き込むためにむくみが起こります。指で押してもすぐに元に戻るようなむくみ方(非圧痕性浮腫)が特徴的です。 甲状腺の機能を確認する場合には血液検査で甲状腺のホルモン値を確認したり、甲状腺の超音波検査を行います。 治療に関しては甲状腺ホルモンの補充などを考慮します。

 

肝臓の疾患(肝硬変)

肝臓で作られる血液中の「アルブミン」というたんぱく質には、血液中の水分を一定に保つ役割がありますが、肝臓の機能が低下すると(肝硬変)、アルブミンの量が減ることで、浸透圧が下がり、血管から水分が出ていってしまい、むくみが起こります。肝臓の障害によりむくみが出現する場合には腹水を合併して、おなかの張り(腹部膨満感)を自覚する場合もあります。 検査に関しては、血液検査で肝臓の数値やアルブミンの数値を確認し、腹部エコーで肝臓の状態や腹水の有無を確認します。 治療に関しては状態に応じて肝臓を保護するお薬を使用したり利尿薬を使って水分の排出を行ったり、場合によってはアルブミンの補充を行います。

 

感染症

強い感染症が起こると全身がむくみやすくなります。これは感染による炎症で血管の中の水分が血管の外に漏れるためです。 血液検査で炎症の上昇の有無を確認するとともに、感染源の特定の為に尿検査や超音波検査・レントゲン検査・CT検査などを考慮します。 治療に関しては感染源に応じて抗生剤などの使用を検討します。

 

リウマチ・膠原病

リウマチや膠原病でも全身のむくみが起こる場合があります。これは炎症で血管の中の水分が血管の外に漏れるためです。血液検査で炎症の上昇の有無を確認するとともに、リウマチ因子や抗核抗体の血液検査を行います。 治療に関しては免疫抑制剤やステロイド療法などを考慮しますが、その場合には専門の医療機関にご紹介させていただきます。

 

低栄養

肝臓の疾患とも重複しますが、栄養状態の指標である「アルブミン」というたんぱく質には、血液中の水分を一定に保つ役割がありますが、栄養状態が悪化すると、アルブミンの量が減ることで、浸透圧が下がり、血管から水分が出ていってしまい、むくみが起こります。 検査に関しては、血液検査でアルブミンの数値を確認します。また悪性腫瘍などの隠れたご病気が低栄養の原因となっていることもあり超音波検査やCT検査でその除外を行います。 治療に関しては原因によって異なりますが、栄養剤などの経口摂取を行う場合もあります。悪性腫瘍が見つかった場合にはその治療を行います。

 

高齢・運動不足

年齢や下肢筋力の低下もむくみの原因の一つです。当院ではむくみのある患者様では必要に応じて下肢筋力の評価を行い、低下している患者様には運動指導を行う場合もあります。むくみにより歩行しにくくなり、さらに筋力が低下してむくみが悪化するという悪循環に陥る場合もありますので、早めに対処することが重要です。

 

(2)片方の足のむくみ

片方の足のむくみに関しては局所の原因を考えます。

 

静脈血栓症

片方の足が急にむくんでいる場合には血栓症の検索を行うことが重要です。足に送られた血流は静脈を通って心臓に還ります。しかし、その通り道に血栓ができ流れが遮断されると、血流がうっ滞しむくみが起こります。血栓症の場合には、血栓が肺にとんで肺塞栓症を起こし呼吸困難や命にかかわる場合もあります。ただのむくみだと考えるのは危険です。検査は下肢の超音波検査で血栓の有無の評価を行い、血液検査D-Dimerという血栓の数値の評価を行います。場合によっては造影CTを行う必要があります。 治療は血液をサラサラにする抗凝固薬という薬を使うのが標準ですが、より重症度が高い場合には手術などの追加の治療が必要になる場合もあります。

 

静脈瘤

静脈瘤は静脈の老化等により、本来もっている逆流を防止する弁の機能が低下することによって起こります。両方の足の静脈の機能が低下し、両方の足のむくみにつながる場合もあります。下肢超音波検査で静脈の機能や径の評価を行うことで診断を行います。 治療は原則はストッキングや下肢挙上などの生活指導を行いますが、改善に乏しい場合や症状がある場合には手術を行う場合もあります。

 

下肢のむくみの原因となる代表的なご病気をお示ししましたが、むくみの原因はさまざまです。命にかかわるものもあります。きちんと検査をして診断を行い、適切な治療を行うことが大事です。

PageTop