レントゲンやCTは本当に怖い?クリニックからお伝えしたい「被ばく」について
- 2026年3月31日
- 検査
こんにちは。
普段レントゲン撮影をしていると、こんな質問をよく受けます。
「レントゲンって体に悪いんですよね?」
「CTは被ばくが怖くて心配です」
たしかに、「被ばく」という言葉には怖いイメージがあります。
今日は、クリニックの立場から「医療と被ばく」について、できるだけ分かりやすく
お話しします。
■ まず知っておいてほしいこと
実は、私たちは毎日、自然に放射線を浴びています。
宇宙から降り注ぐ放射線、大地から出る放射線、食べ物に含まれるものなどです。
日本では年間およそ2~3ミリシーベルト(mSv)を自然に受けています。
つまり、「被ばくゼロ」で生活することはできません。
大切なのは、「あるかないか」ではなく「どのくらいか」 ということです。
■ どれくらいで体に影響が出る?
100ミリシーベルト以下の被ばくでは、人体への影響は確認されていません。
体に明らかな影響が出るのは、1000ミリシーベルト以上の高い線量を一度に受けた場合です。これはレントゲンやCTなどの医療検査とは桁が違います。
CTを1回受けたからといって、それだけでがんになるわけではありません。
がんの原因には、喫煙や肥満、生活習慣などさまざまな要因があります。医療被ばくは、その中では比較的小さいリスクと考えられています。
■ 飛行機でも被ばく?
ちなみに、飛行機に乗ることでも被ばくします。
東京〜ニューヨーク往復で約0.2ミリシーベルトほどです。
高度が高い分、宇宙線を多く受けるためです。
私たちは知らないうちに、日常生活の中でさまざまな放射線を受けています。
■ レントゲンはどのくらい?
たとえば、胸部X線検査は約0.05ミリシーベルトです。
これは、自然放射線のおよそ10日分。
健康診断で年に1回受ける程度であれば、過度に心配する必要はありません。
■ CTはやっぱり多い?
一方、CT検査(胸部)は約5~7ミリシーベルト。
自然放射線の約2年分にあたります。
数字だけ見ると大きく感じるかもしれませんね。
ですが、CTは肺炎やがん、出血など、非常に多くの情報を得られる検査です。
もし検査をしなかったことで重大な病気を見逃せば、そのリスクのほうがはるかに大きくなることもあります。
医療では常に「被ばくのリスク」と「診断のメリット」を天秤にかけて検査を行っています。必要のない検査は行いません。
■ 子どもは大丈夫?
お子さんの検査となると、さらに心配になりますよね。
子どもは大人より影響を受けやすいとされるため、検査はより慎重に判断します。
必要な場合も、できるだけ線量を下げる工夫をしています。
■ 最後に
「被ばく」という言葉だけを聞くと、不安になります。
でも大切なのは、「量を知ること」「目的を知ること」です。
医療検査は、病気を早く見つけ、適切な治療につなげるためのものです。
不安なときは、どうぞ遠慮なくご相談ください。
納得して検査を受けていただくことが、私たちにとっても一番大切です。
正しく知ることが、安心への第一歩になります。

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