糖尿病
- 2023年11月16日
- 生活習慣病
糖尿病ってどんな病気?
糖尿病は血液中のブドウ糖を処理してくれるインスリンの働きが弱まることで、血液中のブドウ糖(血糖)が増えてしまう病気です。
糖尿病の症状
血糖が高い状態が持続すると、動脈硬化の進行が速くなり、心臓や目、腎臓、足の血管が傷つくことで心筋梗塞や狭心症、目の出血や失明、腎不全、下肢の切断に至る可能性があります。糖尿病のことを知り予防や治療に努めることは極めて重要と言えます。
糖尿病は症状が出にくく、かなり血糖値が上がって初めて症状が出現することも少なくありません。症状としてはのどが渇いたり、尿の回数が増えたり、疲れやすくなったり、体重が減るなどがあります。また意識障害に至るケースもあります。
糖尿病の分類
糖尿病は主に1型糖尿病と2型糖尿病に分かれます。
1型糖尿病は比較的若年に多く、膵臓でインスリンを作る役割を持つβ細胞が破壊されることによってインスリンの分泌ができなくなり起こります。インスリン治療を要することがほとんどです。
2型糖尿病は中高年に多く、生活習慣などの影響でインスリンの分泌が低下したり、効きにくくなったりすることによって起こります。食事療法や運動療法から開始し、重症度によって薬物治療やインスリンでの治療が必要となります。
当院の糖尿病診療の特徴
糖尿病を管理するうえでは血糖値に加えてHbA1cという数値が重要です。図にお示ししている通り、活動量や認知機能などによっては低血糖になる心配もありますので、活動量や認知機能によって数値目標が異なります。患者様に合わせた目標設定を行うことが糖尿病関連のトラブルをできるだけ回避するうえで重要です。当院ではHbA1cの結果を院内の血液検査機器で当日に知ることができ、速やかにお薬の変更や生活の指導に反映することができます。
同時に、糖尿病によって起こることが想定される、動脈硬化に関する検査も可能です。狭心症や心筋梗塞に対しては安静時心電図、運動負荷心電図、心臓超音波検査、冠動脈CTなどが可能ですし、腎臓に関しては腎機能の数値を院内の血液検査機器で当日に結果を知ることができます。また、下肢の動脈硬化については、ABI(上肢下肢血圧比)の検査や下肢造影CTを行うことができます。糖尿病だけでなくその合併症に関しても総合的に確認しながら診療を進めることができるのが当院の糖尿病診療の強みです。
また当院には糖尿病の診療経験の豊富な看護師も多数在籍しています。場合によってはそういったスタッフからの生活や栄養・運動の指導を行い、お薬を減量できるように努めさせていただきます。