心不全とは
心不全ってどんな病気?
心臓は全身に血液を送り出すポンプとして365日休まずに働いています。心不全とは、『心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気』と定義されています。
“心臓が悪い” つまり、心臓という血液を全身に送り出すポンプの機能が何らかの原因で低下している状態をいいます。
そうすると心臓は全身の臓器が必要とする血液を十分に送り出すことができなくなってしまいます。血液が全身にうまく回らなくなってくると心臓はなんとか血流を保とうとしてたくさんの血液をため込むようになります。そうすると肺の血管に血液がうっ滞し「息切れ」といった症状が現れるようになります。
また、全身の血管の血液もうっ滞し下肢の「むくみ」が出現します。心不全はひとつの病気ではなく、様々な病気(心筋梗塞、弁膜症、心筋症などの心臓病)や高血圧などにより心臓に負担がかかった状態が最終的に至る『症候群』といえます。
近年の心不全の特徴
近年、とくにご高齢の患者様で心臓の収縮機能が保たれているのにも関わらず、心臓が広がりにくい(拡張機能不全)ことによる心不全が多いことがわかってきました。血液を送る力が衰え、静脈や肺、心臓などに血液が溜まりやすくなり、うっ血が起こりやすいのが特徴です。
ご高齢の患者様の心不全では、自覚症状がはっきりと現れにくく、息切れなどの症状があっても「都市のせいだから仕方がない」とか「体力が落ちたんだろう」
と見過ごしてしまいがちです。放置して重症化してしまい夜中に呼吸困難を起こして救急車で運ばれる患者様も少なくありません。
高齢化の進行を反映して年々、心不全患者様は増加しています。「心不全パンデミック」ともいわれ、心不全になると命を落とす可能性が高く、急性心不全で入院した人の約6%が入院中に亡くなり、約22%が1年以内に亡くなっています。また、約16%の人が心不全によって再入院するといわれています。
心不全は根治することが難しく、ご高齢の患者様では心不全で入院すると入院前の状態に戻れず退院となるため入退院を繰り返しているうちにだんだん状態が悪くなる傾向にあります。そのため、心不全での再入院を予防することがとても大切です。
心不全を疑うサインとは?
上記のように「これまで普通にできていた動作ができなくなった」、「急に体重が増えてきた」、「足がむくんでいる」、「動悸や息切れを感じる」などと感じたら心不全を疑ってはやめに受診することが大切です。
必要な検査を受け、早期発見・治療介入をすることで心不全の悪化を予防することができます。
もしかしたら自分も当てはまるかも?と思ったら迷わず相談してみてください。心不全に精通した専門の医師、スタッフが対応させていただきます。土曜日・日曜日にも診療を行っていますのでお気軽にご相談ください。
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