心臓リハビリテーションってどんなことをしているの?
心臓リハビリテーションの流れ
心臓リハビリテーションについては以前ご紹介しましたが、実際にどのようなことを行っているんだろう?と思われる方も多いと思います。今回は当院での心臓リハビリテーションでの取り組み、実際の流れをご紹介したいと思います。
心臓リハビリ開始前の評価
まずは診察に来ていただき、心血管疾患をお持ちで心臓リハビリテーションの適応となり、開始していくこととなった場合は、まず、リハビリテーション開始時に以下のような方法で筋力や運動能力を測定し、評価を行います。
CPX検査(心肺運動負荷試験)
心電図、血圧、呼吸中の酸素、二酸化炭素を測定しながら運動(自転車こぎ)していただきます。心臓だけでなく、肺や運動に使われる筋肉の状態等を総合的にみることにより、現在の運動能力や、心臓に負担をかけずに効率よく安心して出来る運動の強さを知ることができます。
筋力/歩行能力測定
握力や膝伸展筋などの筋力、運動能力を専用の機器を用いて測定します。
体組成計
筋肉量や体脂肪量などを測定します。
また、筋力や運動能力の評価とともに、ご自宅での生活の状況や病気に対する思い、困りごと・疑問点は何かなどをお伺いし、心臓リハビリを行っていく上での目標を患者様と共に設定します。その上で、それぞれのお体の状況に合わせた運動療法や生活指導などのメニューを設定し心臓リハビリを実施していきます。
心臓リハビリの1日の流れ
~1日の流れ~
- 体調の確認:血圧測定や体重測定、問診を行い、当日の体調や日ごろの運動量の確認、当日のリハビリメニューの確認を行います。
- 準備運動・ストレッチ:けがや合併症を予防し安全に運動していく準備をします。
- 有酸素運動と筋力トレーニング:エルゴメーターやトレッドミルを用いて有酸素トレーニングを実施します。また、筋力低下がある場合は状態に合わせてマシーンや器具も使用しながら筋力トレーニングを実施していきます。
- 生活指導:ご自身の病気について知っていただき、日頃の体調管理を行えるように支援します。禁煙や栄養・食事管理など日常生活の注意点についてお話しし、生活での不安なことに対する相談やアドバイスを個別に行います。また、自宅でいつ、どんな運動をどのような方法で行っていけば良いのかお話ししていきます。
- 整理体操・ストレッチ:運動により披露して固くなった筋肉をストレッチでゆっくり伸ばし、疲労を残さないようにします。
頻度や時間は、週に1~3回程度で通院していただき、1回あたりの時間は60~90分程度です。お体の状態に合わせた適切な運動療法、ご自宅での生活へのアドバイスを行い、心血管のご病気を持ちながらでも元気にお家で過ごしていただけるようサポートしていきます。
心臓リハビリテーションに興味があるな、どんなふうにしているのか見てみたいな、という方は、お気軽にご相談ください。